伊勢崎賢治教授 特別講義@立教大学
1、はじめに
ここに紹介するのは、2008年7月1日に行われた 東京外国語大学地域文化研究科教授 伊勢崎賢治先生による 立教大学大学院21世紀社会デザイン研究科立花ゼミにおける特別講義の抄録である。全文4万字を超えるボリュームとなったが、一読すると必ずや「おもしろい」と感じていただけると、担当した平和教育研究班、東京大学立花ゼミの一同は自負している。清水功也氏の取り組みと合わせて読んでいただくと、「教室における平和教育」と「戦場における平和構築」の二つにつながるリアリティを感じていただけるだろう。
なお、文中の『立花』は立花隆立教大学大学院教授、『参加者』は立教立花ゼミ生、東京大学立花ゼミ生、メディア関係者、これらの知人などの参加者を指す。(記録・文責:平和教育研究班、東京大学立花ゼミ生)
2、講義の記録(順次公開いたします。)
伊勢崎賢治 特別講義 『平和構築学』とは
- 戦争と紛争の何が違うのか
- 平和強制から平和構築へのプロセス
討論① 戦争の民営化、民主主義、日本人
- “シミック”の実態とは
- 選挙が大きなメルクマール
- 日本人はあんまり相手にしない
- 日本を平和教育の国際的なエデュケーションセンターに
討論② 保護する責任(responsibility to protect)?
- 中国の援助は非の打ち所がない
- リスク回避 外注という形で介入
討論③ 敵はセクシーだ
- おしゃれになれば伝わるか
- 戦争広告などから見えてくるもの
- 「敵はセクシーだ」
- ピースアドの入り口
討論④ 立花隆は思う…「日本と戦争」
- 平和を語るということがものすごく難しい社会になっている
- すぐ目の前にあるいろんな戦争遺跡
- 想像力を働かせなくて生きていける
討論⑤ 9条は平和の基準となるのか?
- 数値化できる平和の基準があれば
- 9条がアジア全域の信頼醸成に
- Xデーは国民投票
討論⑥ 内向きな最近の若者、war memmory
- aggressiveになるのが難しい
- もっと社会を突き上げてほしい
- war memoryの問題
討論⑦ 最後に…
- 時代が変わっても自分が自分であること
3、伊勢崎 賢治(いせざき・けんじ)教授のプロフィール
1957年7月6日生まれ。東京外国語大学地域文化研究科平和構築・紛争予防学講座(PCS)教授。NGO・国際連合職員として世界各地の紛争現地での紛争処理などに当たった実務家としての経験を持ち、「紛争屋」を自称。