慶應大学三田キャンパスの店長中山さんにお話を伺いました。
生協食堂は創立150周年の記念イベントで塾スタの学生から企画を受けました。
資料に掲載されているレシピを可能な限り再現したり、アレンジを加えたりして試作を重ねたそうです。例えば、ロールキャベツはホワイトソース味にアレンジしたとのことでした。
以下はいつもの質問項目です。
1、全メニュー数は
小鉢も含めて約170種類。
2、人気・定番メニュー
チキンカツ、クリームチーズメンチなど、ボリュームがあって安いもの。また、サラダなどの副菜はまんべんなく売られている。
日吉キャンパスの1.2年生よりも、3.4年生の方が栄養バランスを考えている傾向がある。
3、何でもエピソード
野球部応援メニューがある。テーブルに野球部の写真とメニューが掲載されているパネルが置いてあった。そこには、「森本のモリモリパワー丼」など、ネーミングを変えているメニューがあった。
4、経営の裏側
食材の価格が高騰しているけれど、販売価格を上げるわけにはいかないため売り上げが下がってしまう。その対策は、栄養バランスをアピールすることで一品でも多く商品を取ってもらう工夫が必要である。
5、店長から見た学食・学生の変遷
①学食の要望に幅が出てきている。
例えば、大きさは、メガプレートもあれば、SSサイズ(ライス)のものもある。また、味は濃い方が良いという要望も薄い方が良いと言う学生もいる。
②年齢により栄養面への意識に差がある。
例えば、学年が上がるとサラダや副菜なども一緒に注文して、栄養バランスに気を配っている。また、理工系の学生からは、実験などで滞在時間が長いからバランスを考えたメニューにして欲しいという要望がある。
三田キャンパスは、デザートやお茶の利用が高い。
6、栄養バランス
生協食堂で野菜を取ろうという企画を年間で数回行っている。企業と協賛して、野菜を摂取した人には野菜ジュースをプレゼントするもの。
それ以外には、栄養に関するポスターを貼っている。
ちょっと補足
生協食堂のプライスカードは、商品名と価格以外に、赤(タンパク質源)・黄(エネルギー源)・緑(ビタミンミネラル源)・エネルギー・タンパク質・カルシウム量が書かれている。生協食堂では3群点数法と呼んでいて摂取量の参考になる。
しかし、赤・黄・緑は、適正量が書かれているが、エネルギー、タンパク質、カルシウムについては、学生がおおよそでどの程度必要なのかを知らないのでは・・と思った。
7、いやだと思う学生の態度
混雑しているのに、勉強をしていて座席を譲らない人。
しかし、慶應にはそのような学生を注意する学生もいた。
8、学食の世界に入った理由・こだわり。
生協食堂に入った理由は、学生のころ有名なファミリーレストランでアルバイトをしていた。その経験から、食を提供することに関心を持つようになった。そこで、アルバイトをしていたファミリーレストランに入社したが、管理されている様子が合わなかった。それと比べて生協は、手づくり的な組織であるため入社した。
9、味覚はどう鍛えているか
そのままで良い、自分がおいしいと思えば良い。
10、メニュー作成
生協の組織が作成している。店長のメニュー委員会と事業部スタッフからなる。
11、学食で働いていて良かったと思う瞬間
下膳の時に、「ごちそうさまでした」と言ってくれる学生がいた時。
一人でも多くの学生にごちそうさまと言ってもらえるようにできたら嬉しい。
12、学食のバリアフリー
食堂部と購買部をつなげてほしいと要望がある。階段を上り下りしないと行かれない状況である。
13、リサイクルへの取り組み
割り箸のリサイクルをしている。森林を育てるために間引きを行うが、それにより切られた木を箸としている。さらに使用した箸も回収している。最初のころは、ラーメンを食べようとしただけで折れるくらい弱かったが、試行錯誤を重ねて今に至る。
【箸写真】